小学生の生活習慣を親子で作る。みらいスケッチを始めた理由
勉強が嫌いで、習い事の練習もしなかった子ども。壁の紙に毎日のやることを書き、親子で量を決め直す日々が始まりました。みらいスケッチを作った私が、わが家の変化と、この連載で残していきたいことを書きます。
目次 · 5項目
勉強がとんでもなく大嫌いな小学2年生でした。
勉強だけではありません。いろんなものをめんどくさがる。自分で始めた習い事の練習すら、家では全然やらない。そういう子どもたちでした。
壁に紙を貼って、今日やることを書いて、できたらシールを貼る。それだけのことを始めたら、1週間で変わり始めました。
そして200日以上たったいま、こんなことを言ってきます。
「実は最近こういう習い事がしたいと思ってるんだけど、これをクエストに入れてやってみるのはダメかな」
あ、自分が育ってきたな、と思いました。
みらいスケッチは、うちでやっていたこの仕組みを、他のご家庭でも使える形にしたものです。
やっていることは一つです。子どもが自分で決めて、自分で動けるようになる仕組みを、家庭の中に置く。紙に書いて貼るところから始まって、続いた記録が残るアプリがあって、うまく回らなくなったご家庭には戻し方をお渡ししています。
子どもが自分で考え、計画する力を残したい
携帯が出た、インターネットが出た。あのときの騒ぎとは、たぶん規模が違います。ロボットが出てきて、いろいろなことがAIでできてしまう。仕事の幅が狭まったり、今までと全然違う職種が出てきたりする。
10年後、20年後。子どもたちが働く側になるころには、今とはまったく違う仕事やサービスが、この世にいっぱいあるんだろうと思います。
予測できない未来に送り出すときに、今から育てられる、一生使えて時代に左右されない力とは何だろう。考えて、こう思いました。
自分で考え、自分で計画し、その効果を検証し、振り返り、また次の計画を立て直す。
AIを使う力。それを検証する力。振り返って、何が大切なのかを問う力。
学校や塾の勉強と、生活の計画を立てる経験
それって、どこで教えてくれるんだろう。そう思ったとき、思い当たるところがありませんでした。
学校でAIのことは教えてくれません。将来の働き方も教えてくれません。では、計画を立てて、実行して、振り返る——これを構造的に教えてくれるところがあるだろうか。
塾でも教えてくれない。野球チームでも教えてくれない。
毎日の生活で、目標を決めて振り返る
どう育てればいいんだろうと模索していく中で、こういう力は日々の毎日の過程の中でこそ一番育っていく、という研究にたどり着きました。
なら、自分で作ってみよう。そう思いました。
それから構造を作って、子どもたちと一緒に、試行錯誤で始めてみました。
子どもたちは、親が作ったものなので「いいよ、協力するよ」という感じで乗ってきてくれました。始まりは、すごくスムーズでした。
そして冒頭に書いたとおり、1週間で変わり始めました。
そんなに早く変わるとは、まったく思っていませんでした。ただ、これには明確な答えがあります。やることを、見えるようにした。それだけです。
やることリストを壁に貼り、できたことを残す
やることを紙に書いて、壁に貼る。方法そのものは、目新しくありません。
でも、そんなのやったって意味がないと思ってやらないのと、きっかけになればいいなと思ってやるのと、目的を持ってやるのとでは、たぶん結果が全然変わってきます。
私の場合は、なぜ壁に貼るのかを全部計算した上で、実行に移しました。
今日やるべきことを、楽しいゲームのようなデザインに書き込む。できたらシールを貼る。
パッと見は子どもだましに見えると思います。でも中身は、行動分析学という学問に習っています。見えるようにする。始められる、成功しやすいサイズにする。壁に貼って、いつでも見える。できたら、完了の印をつける——それがシールでした。
当時中1だった上の子は、シールを貼ること自体は楽しくなかったかもしれません。だから、こう話しました。
楽しいのはシールじゃなくて、シールが溜まっていくことなんだ。それは自分ができた回数だから、自分が成長しているということになる。シールがかっこいいとか面白いとかじゃなくて、自分ができるようになったことを楽しんでいこう。
小2だった下の子は、シールそのものを単純に楽しんでいました。
クエストの量は、週に一度子どもが決め直す
記録をして、週に一度、今週のクエストはどうだったかを聞きます。クエストというのは、子どものやることのことです。
「全部こなせたけど、結構きつかった。学校も大変だったし、来週はもう少し少なくしてほしい」
「今週は結構余裕だった。もうちょっと増やしてもいいかも」
こういう話が出てきます。
冒頭に書いた「この習い事をクエストに入れてみるのはダメかな」という相談は、これができるようになったころに出てきたものです。
こちらから聞いたわけではありません。自分のやりたいことを、自分のやることの中に入れにきた。そこが、いちばん大きかったと思っています。
宿題や翌日の準備を、最初のクエストにする
はじめは、片付け、明日の準備、学校の宿題、習い事の練習、習い事に行くこと——今の生活の中で、すでにやっていることから始めます。
でも、成功率は100%ではありません。100%は難しい。だから、その成功率を上げていく。毎日やる習慣を作る。これが第一のステップです。
次のステップは、自分でやりたいことをクエストに取り入れてみること。自分の成長を、自分で探して、自分で掴んでいく。
やらなくなったものは外す。新しく入れたいものは入れる。自分が決めて、自分でスケジュールして、自分で振り返る。
ここまでが、大きな枠です。
家庭ごとに違う、習慣づくりの始め方
うちは1週間で変わり始めて、そのまま200日以上続いています。
でも、使ってくださっているご家庭を見ていると、うちと同じようにすっと回る家もあれば、最初のひとつを決めるだけで大変な家もあります。
その差が何なのかは、少しずつ分かってきました。それをこれから、ここに書いていきます。
壁の紙とアプリを、親子で使っていく
先に書いておきたいことがあります。これは、家の中に置く仕組みです。アプリに預けて終わりにはならないし、外から誰かがやってくれるものでもありません。
うちも、毎日きれいに回っているわけではありません。崩れる日はあります。
教えてあげる立場でも、助けてあげる立場でもないと思っています。仕組みの理屈は分かっていても、その家で何が起きるかは、やってみないと分からないところがあるので。
近いのは、一緒に試してみる、という感じかもしれません。
子育ての記録に、うまくいかない日も残す
壁に貼っただけで終わりだと続かない
やりたくないに渡す言葉と行動
ゲームや動画は天敵だけど、救世主でもある。使い分けの気を付け方
うまくいかない日に、どう戻したか
子どもが自分で決めた場面で、何を言って、何を言わなかったか
続けてきた中で、実際に何が変わったか
うまくいく家と、最初でつまずく家では、何が違うのか
読んでみたいものがあれば、コメントで教えてください。ここにないことでも構いません。順番に書いていきます。