子どもの「やりたくない」にどう声をかける?上履き洗いで試したこと
上履きを洗おうと声をかけると、子どもは強く嫌がりました。そこで聞いたのは「どこまでならできる?」。水で流して干すだけ、という話をしたあと、子どもが自分で動いた日の記録です。
目次 · 4項目
今日やらせたいのか、来週も自分でできるようになってほしいのか
子どもがそこまで強く拒否したことは、うちでは一度だけありました。 週末の上履き洗いです。
何週間も洗えていなかったので、その週は妻が「今日は絶対にやらなきゃダメだよ」と伝えていました。 でも、息子は「絶対にやだ」と繰り返す。
そのとき、私はみらいスケッチの考え方で子どもと関わっていましたが、妻はまだそのやり方をしていませんでした。 目の前で妻と息子のやりとりを聞きながら、何とかしないといけないなと思いました。
上履き洗いを嫌がる子に、できる範囲を聞いた
私は息子に、「どこまでならできる?」と聞きました。
石鹸をつけて洗いたくないなら、靴底だけゴシゴシ磨くのはどうか。 それも嫌だというので、最後はこう伝えました。
すると息子は、「水で流すだけならやる」と言って洗いに行きました。
少しして何気なく見に行くと、石鹸をつけてゴシゴシ洗っていました。 「どんどん洗ってるんだ」と声をかけると、息子は「うん」とだけ答えました。
結果としては、上出来すぎたくらいです。
でも、あのとき大事だったのは、上履きをきれいに洗えたことだけではありません。 エンジンがかからなかっただけで、かかってしまえば、本人には全部できる力があった。 そう分かりました。
「やりたくない」を、小さな行動に分けてみる
やりたくないと言われたとき、親は二択にしがちです。
何もしないか。 全部やらせるか。
でも、その間に選べることがあります。 そのタスクを、どこまで分解すればできるのか。 少なくなったとしても、「自分でやった」という結果を残せるのはどこなのか。
上履き洗いなら、水で流して干すことでした。
親がまず、「何もしないよりは、水で流す方がいい」と納得しないと、この提案はできません。 実際にきれいになるかどうかだけの話ではありません。 水で流すという体験は、次にたわしでゴシゴシ洗うことにつながりやすい。 でも、何もやらないことにしてしまったら、その次もなくなるかもしれない。 だから、最小の一歩を提案しました。
子どもが納得して決めたことから始める
「やりたくない」と言われたとき、言わない方がいいことを一つだけ挙げるなら、押しつけることだと思います。
押しつけると、「やらせる」という形になります。 子ども自身が「やる」と同意していないので、続きません。
もちろん、その週にやるかやらないかだけを考えるなら、やらせることが必要な場面もあると思います。 でも、来週も再来週も、その子が自分でやるようになることを考えるなら、話は変わります。
量を減らしてでも、「自分でやる」を育てた方が、自走には近づく。
親の声かけを変えた、子どもの状態の見方
親の判断には、いつも分岐があります。
今日やらせたいのか。 来週も再来週も、ずっと自分でできるような子に育てたいのか。
どちらを見るかで、今日かける言葉も、出す指示も変わってきます。
「やりたくない」は、そこで終わりではありません。 子どもが自分で動き出せる、一番小さな一歩はどこか。 親子でそこを探すことから、次の一週間が始まるのだと思います。